業者同士の話 - 2020.11.19 Thu
先日、古美術商Sさんの所にお邪魔しました。
Sさんの所には、よく別の業者が顔を出しに来ます。
私が、居た時も、2人の業者が遊びに来ていて、業界の話をしていました。
やはり、最近は、古美術品は、なかなか買う人がおらず、
業者によっては、買取をしなくなっている業者も出てきているそうです。
買い戻しても、売った時より高くは売れないので、断るとか。
でも、そんな事をしてしまうと、ますますコレクターは、
買い控えて、業界自体が先細りするのだと思います。。。
古美術がなかなかうまく行かない中、話題の中心は、現代アート。
そちらの方が、儲かるそうです。
古美術商も商売なので、良いか悪いではなく、儲かるからやると話していました。
ちなみに、私が、やはりプロだなと思ったのは、
Sさんが、知り合いの業者に「これどう思う?」と写真を見せていました。
その知り合いの業者は、その分野の専門家ではないそうなのですが、
「うーーん。。あまり顔に力がない。気が抜けていると。」と。
贋作だとは、明言していませんでしたが、贋作だと思っているようでした。
すると、Sさん。
「実は、これ、2年前にも、別の業者から写真が送られてきたもの。
その時には、古色がついていなかったのに、今回は、古色がついている。
普通考えると、逆でしょう。おそらく、その業者、2年前に、俺の所に
写真を送ったことを忘れて、また写真を送ってきたんだ。」
と。
古美術商のSさんは、こうやって、知り合いの業者の力量を図っているんですね。
(私も、少し前、これに値段つけるとしたら、いくらつけると、テストされました。)
別の業者は、手に入れたばかりの物を見せていました。
別の業者から仕入れたものだそうですが、宋時代の壺。
良い物だと、褒めていました。
(私には、焼き物の良さが分からないので、そうなのか?と思う程度でしたが。。)
業者の中に、色々と面白いものを集める目利きである一方、
何度も大物を取り逃している人がいるそうです。
別の業者が、その人に書画を8000円で買わないかと持ちかけたそうですが、
「こんな汚いものいるか。」と断ったそうです。
でも、その書画、実は、中国の有名な書画だったらしく、断られた
業者が、業者市に出した所、1億6000万円の値が付いたとか。
私が、蒐集しているガンダーラの分野ではそれは難しいですが、
骨董でも特定の分野では、そういうお宝がまだまだあるそうです。
「俺らの世界は、ギャンブルみたいなものだからな。」と話していました。
やはり、プロと素人コレクターでは、全然、違うんだなと思う日でした。
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Sさんの所には、よく別の業者が顔を出しに来ます。
私が、居た時も、2人の業者が遊びに来ていて、業界の話をしていました。
やはり、最近は、古美術品は、なかなか買う人がおらず、
業者によっては、買取をしなくなっている業者も出てきているそうです。
買い戻しても、売った時より高くは売れないので、断るとか。
でも、そんな事をしてしまうと、ますますコレクターは、
買い控えて、業界自体が先細りするのだと思います。。。
古美術がなかなかうまく行かない中、話題の中心は、現代アート。
そちらの方が、儲かるそうです。
古美術商も商売なので、良いか悪いではなく、儲かるからやると話していました。
ちなみに、私が、やはりプロだなと思ったのは、
Sさんが、知り合いの業者に「これどう思う?」と写真を見せていました。
その知り合いの業者は、その分野の専門家ではないそうなのですが、
「うーーん。。あまり顔に力がない。気が抜けていると。」と。
贋作だとは、明言していませんでしたが、贋作だと思っているようでした。
すると、Sさん。
「実は、これ、2年前にも、別の業者から写真が送られてきたもの。
その時には、古色がついていなかったのに、今回は、古色がついている。
普通考えると、逆でしょう。おそらく、その業者、2年前に、俺の所に
写真を送ったことを忘れて、また写真を送ってきたんだ。」
と。
古美術商のSさんは、こうやって、知り合いの業者の力量を図っているんですね。
(私も、少し前、これに値段つけるとしたら、いくらつけると、テストされました。)
別の業者は、手に入れたばかりの物を見せていました。
別の業者から仕入れたものだそうですが、宋時代の壺。
良い物だと、褒めていました。
(私には、焼き物の良さが分からないので、そうなのか?と思う程度でしたが。。)
業者の中に、色々と面白いものを集める目利きである一方、
何度も大物を取り逃している人がいるそうです。
別の業者が、その人に書画を8000円で買わないかと持ちかけたそうですが、
「こんな汚いものいるか。」と断ったそうです。
でも、その書画、実は、中国の有名な書画だったらしく、断られた
業者が、業者市に出した所、1億6000万円の値が付いたとか。
私が、蒐集しているガンダーラの分野ではそれは難しいですが、
骨董でも特定の分野では、そういうお宝がまだまだあるそうです。
「俺らの世界は、ギャンブルみたいなものだからな。」と話していました。
やはり、プロと素人コレクターでは、全然、違うんだなと思う日でした。
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