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2017-10

意外と知らない日本美術のルーツ。 - 2017.10.02 Mon

面白い動画を見つけました!

ガンダーラの第一人者である田辺勝美教授の話による
ギリシアから日本にきた神々の話です。


ガンダーラに興味はない人でも、日本の骨董に興味はある人は、
非常に興味深い内容で、驚く話も多いかと思います。


・日本の狛犬の源流は、ペルシャから?
・日本の風神は、ギリシャからやってきた?!
・戦国武将が使っていた腰掛けの源流は、メソポタミア文明から?!
・お釈迦様のボディーガードは、ヘラクレス神!



中央大学の知の回廊 第78回(協力:平山郁夫シルクロード美術館)2010年

うーん。話を聞いていると、日本の仏像を知る上で、ギリシャ神話、
ガンダーラ美術は、欠かすことができないです。

美術作品は、細部にこそ重要な心理が隠されている!

と語る田辺教授。

学ぶことは、まだまだ多いです。

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ガンダーラ美術に対する謎。 - 2017.09.12 Tue

ガンダーラや骨董の勉強をしたいと思っても、
正直、専門書や美術書がたくさんないのが現状です。


これが、日本の陶器や刀剣などでしたら、専門書がたくさんあるのでしょうが。。

だから、自分で勉強していかなければいけません。

あとは、古美術商の所に顔を出した際に、色々と聞くのが一番です!


【疑問1】

さて、以前から、ふと思っていたことなのですが、ガンダーラ仏(像)は、
基本的に、2~3世紀、3~4世紀みたいな感じで区分されることが多いです。


私のコレクションのガンダーラの石像は、全て3~4世紀(だと言われている)の物です。

でも、古美術商の人は、どうやってこれが、2~3世紀の物だとか、
3~4世紀の物だとか判断しているのでしょうか?

別に放射線分析などしているわけでもなく、何か特徴があるのだろうか??



【疑問2】

また、アレキサンダー大王が東方遠征を行いギリシャ植民地を、
各地に建設したのは、紀元前(BC)320年頃。


そして、ガンダーラの石像が出てくるのが、紀元(AD)2~4世紀のものです。

この間、500年近い期間、空白の期間があります。


アレキサンダー大王が残したギリシャ植民地があった場合、仏像ではなく、
この500年の間に多くのギリシャ的な彫刻が残っているはずなのですが、
あまり聞きません。それは、一体なぜなのか??


さて、第1の疑問に対してです。

これが、ガンダーラ仏に関して言うのであれば、結構、簡単です。

なぜなら、ガンダーラ美術の開始時期はパルティア治世の紀元前50年-紀元75年とされ、
クシャーナ朝治世の1世紀~5世紀にその隆盛を極めました。


その後、5世紀にはガンダーラにエフタルが侵入し、その繁栄は終わりを告げたのです。

ブッダは、偶像崇拝を認めておらず、当初、仏教信仰に仏像は用いられず、
仏塔(ストゥーパ)を拝んでいたそうです。

仏塔

そして、1世紀末頃から、民衆の間で、仏像を求める声が高まり、
また、当時の政治的な思惑もあり、急速にガンダーラ仏が作成され始めました。


ガンダーラ

だから、ガンダーラ仏といえば、紀元2~4世紀という扱いになるのです。

そして、ガンダーラ美術は、石製彫刻((片岩製)から始まりますが、
その後、3世紀ごろからストゥッコ(漆喰)製彫刻が盛んに造られるようになります。

(片岩の種類:角閃片岩、緑泥片岩、雲母片岩など)

ストゥッコ像についていえば、特にアフガニスタンのハッダが有名です。

だから、材質、特徴、様式などからある程度の時代は、当てることが出来るという訳です。
(分からなくても、あ、2世紀~4世紀のものだよと適当に言っても当たります。(笑)

ただ、これは、ガンダーラ仏に関してであり、私のようなギリシャ彫刻ぽいガンダーラ像の場合、
ガンダーラ仏以前に作成されたものはなかったのかな??と疑問は残ります。


次に、疑問2に対して考えてみることにしてみます。

アレキサンダー大王が、東方遠征をしてからガンダーラ美術が生まれるまで、
この間、250年ほどありますし、ガンダーラ美術が生まれてから、
ガンダーラ仏が製造されるようになるまで、200年ほどの間があります。


この間の美術は、どんな物があったのだろうか?

まず、時代的に見てみると、

紀元前320年:アレキサンダー大王の東方遠征
紀元前255年頃 - 紀元前130年頃: グレコ・バクトリア王国

(その後、匈奴に追われた大月氏により滅びる。)
1世紀から3世紀頃:クシャーン朝時代(イラン系の王朝)

と言った流れになります。

純粋なギリシャの流れを組むのが、グレコ・バクトリア王国で、
公用語も古代ギリシャ語だったようです。

実は、ほとんどこの時代の遺跡は発掘されていないようで、
アレキサンダー大王の植民地がどこだったのかの特定もできていないとか。

1961年にアイ・ハヌム遺跡というグレコ・バクトリア時代の遺跡が発見されました。

ギリシャ人の国家であったことを証明する遺跡で、世紀の大発見!
1964年から1978年まで発掘調査をしていましたがソ連のアフガニスタン侵攻で中断。


遺跡も、戦場となり、破壊されてしまったそうです。。。。
それ以降、きちんとした発掘は、今なお行われていません。

アイ・ハヌム
アイ・ハヌムで見つかった紀元前2世紀ごろのコリント式柱頭

ゼウスの足
ゼウス神像左足断片 前3世紀


実際には、もっとこの時代の遺跡や彫像などがあるのでしょうが、
発掘されていないだけなのでしょう。


アレキサンダー大王から、グレコ・バクトリア王国。
その後、時を経てガンダーラ美術の開花、ガンダーラ仏の作成。


さらに、ガンダーラ仏により、仏教がさらに布教され、飛鳥時代、552年(欽明天皇13年)に
百済の聖王により釈迦仏の金銅像と経論がもたらされ、日本人が仏教を知ることになりました。



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私が、ガンダーラに惹かれる理由 - 2017.09.03 Sun

ブログ内で、何度か私が、ガンダーラに惹かれる理由を書いてきましたが、
ここでもう一度、まとめておこうと思います。


私自身、古代オリエント(エジプト、ギリシャ、バビロニア)などの歴史が大好きです。

そして、東西文化の融合を目指したアレクサンダー大王が好きです。

アレクサンダー大王が、東方遠征の途上、いくつかのギリシャ植民地を作り、
アレクサンダー大王亡き後も、その地に残り、独自の文化を発展させていきました。

その内の1つが、ガンダーラで、この地で、ギリシャ美術と現地の美術が混ざり、
生まれたのが、ガンダーラ美術です。


ガンダーラ

このガンダーラ美術を通じて、仏教の仏像が1世紀頃に生まれた訳でもあります。
(それ以前は、お釈迦様を偶像崇拝することは禁じられていました。)

今、日本人が信仰している仏像の原型は、このガンダーラの地で生まれ、
中国、韓国を経ていきながら、少しずつ姿を変えて日本にやって来ました。


だから、日本にもガンダーラ美術のコレクターはたくさんいます。

ただ、多くのコレクターが求めるものは、ガンダーラの仏像です。

昨日、伺った古美術商のSさんも、10人いたら7人が求めるものを仕入れる。
なぜなら、自分は古美術商なので、売れないと意味が無いからと話してました。

だから、私が求めるようなものはあまり扱っていないと言われました。
(私が、求めているのは、ガンダーラ美術なのですが、ギリシャ美術が色よく残るものです。)

私の嗜好は、普通のコレクターとは、ちょっと違います。ひねくれてます。
古美術商の人からも、変わっているねと言われます。(笑)


でも、だからこそ、個人的に、言いたいことがあり、今回のブログを書くことにしました!

さて、視点を変えて、ヨーロッパで非常に人気があるのは、ギリシャです。

何と言っても、彼らの源流は、ギリシャ美術。


古代ギリシャは、芸術、哲学、科学などあらゆる分野で当時、最先端を言ってました!

以前、ブログ内で、古代ギリシャの恐るべき科学技術。 という記事を書きましたが、
私の中での古代ギリシャに対する考え、世界観が変わりました。


当然、古代ギリシャの美術品は、ヨーロッパ人の垂涎の的で、
価格的に買えるものではありません。。。。

ギリシャ美術を継承するローマ美術も、また同様に人気があります。


でも、少し待ってください。

ギリシャ美術を継承した美術と考えるのであれば、ガンダーラ美術はどうなのでしょうか?

私が、ガンダーラ美術に惹かれたのは、このギリシャ美術の面影を残しつつ、
かつ、アジアの芸術を取り込み、独自に発達したものに惹かれたからです。

アトラス像
ガンダーラのアトラス像

ギリシャ美術と違い、荒々しく、男らしい。(ガンダーラ仏は、例外ですが。。)

私的には、ローマ美術より、ガンダーラ美術。

ヨーロッパとアジアの美術の原点がここにあるような気がします。

もし、まだ、あまり評価されていないのであれば、買い時だと思ってます。


ちなみに、ガンダーラ美術の第一人者の栗田功さん。

「ローマ美術はギリシャ美術のコピーです。しかし、ガンダーラは
ギリシャ的美術を借りてはじまったにせよ、独自の仏教世界を表現しました。

従って、コピー的要素は少なく、独自の世界をもっています。

すなわち独創性に満ちています。近年その点が理解されはじめ、
ローマ美術に勝るとも劣らないという評価を世界で受けはじめています。」
栗田功さんのブログより抜粋)


は、私の考えを後押ししてくれます。(営業トークかもしれませんが。)


また、日本で最初にオリエント関連の古美術を扱い始めた
石黒孝次郎氏の著書「古く美しきものを求めて」の中で、ガンダーラ美術は
どれも同じ感じがして好きではなかったが、ある時、それだけではないと気づき、
好きになったという一文がありました。


私は、これを勝手にガンダーラ美術は、仏像だけではなく、他にも色々な種類の
ガンダーラがあることに気づいた。(アトラス像やヘラクレス像などのギリシャ風彫刻)
と、解釈してます。(笑)

そんなこんなで、私自身のガンダーラに対する想いと同じような
嗜好のコレクターが増えてくれればなと思い、書きました。

コレクターが増えるのは、美術界全体にとっても良いことですし、私自身も嬉しいです。

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ガンダーラ作品。サザビーズでの落札価格。 - 2017.08.23 Wed

サザビーズのサイトを眺めて、どんなガンダーラ像があるのかなと見ていた所。

こんなものはありました。

ガンダーラ

個人的には、あまり興味惹かれないものですが、注目すべきは、その値段。


落札予想価格が、40000-60000€(520万円~780万円)だったのに対して、
落札額は、223500€(およそ、2900万円)


落札予想価格は、オークション会社の専門家が、これという値段を付けるはずですが、
実際に競り落とされたのは、その4~5倍の値段。

これは、予想外の高値ということになるのでしょうか?


私自身、こんな高い買い物したことがないので、なんとも言えませんが、
これまで見て、勉強した感覚で言うと、日本だとやはり、
落札予想価格が妥当なのかと思います。

3000万円は結構高すぎ???

と言っても、現代アートの作品に比べれば、
古代の美術品は、圧倒的に割安だと考えています。

いずれにしても、今後、古代美術に注目される日が来るのではないでしょうか?

いつの日か、サザビーズのオークションに参加したいものです!
(と書いておけば、夢はいつか叶う!と信じて。)

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ガンダーラ:石像とストゥッコ(化粧漆喰) - 2017.08.05 Sat

ガンダーラと言えば、石像(片岩)とストゥッコの2種類があります。

こっちが、片岩の仏像。
ガンダーラ

こっちが、ストゥッコの仏像。
ガンダーラ

これまで、ストゥッコと聞いたことはありましたし、見たこともありましたが、
詳しく調べたこともなかったので、この機会に、少し勉強してみたいと思います。

以下、Wikipedia参照。

ストゥッコとは漆喰のこと。

ガンダーラ美術では、ストゥッコは片岩と並んで彫刻の材料に用いられ、
ハッダからはストゥッコ像の出土例が多いそうです。

(伝統的な化粧しっくいは、石灰と砂と水から作られる。)


ちなみに、ハッダとは、アフガニスタン,
ジャラーラーバードの南 8kmにある仏教遺跡。


ハッダ

3~5世紀頃栄え、ギリシア様式の仏教美術が石材でなく、
ストゥッコを用いて表現されている。

ガンダーラ仏教美術の石製彫刻から始まりますが、200年ほど後れて
3世紀ごろからストゥッコ製彫刻が盛んに造られるようになります。



ストゥッコの特徴としては、素手で比較的簡単に壊したり傷つけたりできる程度の硬さ。


石灰自体は通常白く、化粧しっくいの色は骨材に由来するか、または顔料を加えて着色する。
石灰は硬化した後も若干の水への溶解度があるため、ひびが入っても雨に濡れると
自然にひびを埋めるなど、自前である程度の修復を行う特性を持つ。

だとのことです。

ストゥッコ製の仏像の顔のものをこれまでよく見かけました。

個人的には、仏像の顔似はあまり興味がなかったことと、やはり、
石と比べると、壊れやすそうな気がして、これまで特に気にはしていませんでした。

ただ、今日、骨董ジャンボリーでよく出会う古美術商の方に、
ストゥッコ製の像を見せてもらいました。(仏像ではなく、ギリシャ風)


へー、こんなストゥッコの像もあるんだなと興味津々。

という訳で、今日は、ストゥッコの勉強をしてみました!


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